ふるはしかずおの絵本ブログ3

『 はなを くんくん 』-何が あるのかな?

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表紙を 見てみましょう。

くまが、すわっています。

りすのねずみやまねずみは、踊っています。

なにか 楽しいことがはじまりそうです。

表紙は黄色

黄色の意味は、最後に なって わかります。色を つかった伏線です。

      ・・・

題名は『 はなを くんくん』です。

「くんくん  しているのは  だれかな 」と問いかけてみます。子どもの興味をひきだす 仕掛です。

表紙はとても大切ところです。絵本はここから始まります。わたしは「はじまり の ゼロ 行」と言っています

     ・・・

ゆきが ふってるよ。

のねずみ

くま

かたつむり

りす

やまねずみ が

雪のしたで、 木のなかで 眠っています。

あたり一面は 雪。

絵は、 白と墨色で描かれています。

みんな冬眠中。

雪のしたや 木のなかは、現実には 見えません。しかし、雪のなかの人物が見えるように 描かれています。

   ・・・

  や、  みんな  め を  さます。

  みんな 

  はなを  くんくん

  のねずみ が

  くまが

  かたつむり が

  りすも

  やまねずみ も    みんな   かけてく。

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リズム感のある文章。

やわらかなタッチの 絵。

訳者は、詩人の木島始さん。

読んでみますと、スピードをだんだん増していく 列車のような 感じです。

動物たちは、どこへいくので しょう か。

くんくん している先になにが あるのでしょうか。

    ・・・

  みんな、  ぴたり。

  みんな  とまった。

  みんな  うっふっふっ、

  わらう、  わらう。    おどりだす…

  うわあい ! 

    ・・・

動物たちは、なにかをみつけました。

でも、くまが じゃまして、 見えません。

子どもが、このくまに むかって、「 どいて 」 と手で払い のけようとしたという エピソードがあります。ありそうなことですね。

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動物たちが見つけた黄色い花。

ちいさな春を見つけたよろこびです。

春を待つこころ。

うつくしいものに感動するこころを描いています。

     ・・・

※ 『 はなを くんくん 』   ルース・クラウス文、   マーク・サイモント絵、   木島始訳、   福音館書店   1967年    読んであげるなら 3歳から。

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