
いぬの チャーリーには、
朝起きてから 寝るまで、ルーティンがあります。
朝 おきると
ピョンピョンピョン 飛びはね
鼻に トーストを のせ
花壇の 水やりを 順番にします
買い物に でかけるときは
消火栓の まわりを ひとまわり
寝るときは
ベッドの下と カーテンのうしろを たしかめる
ベッドの ぬいぐるみを きちんと ならべる
きょうしたことを ふりかえる
どうしてかって?
そうじゃないと、
なにか 悪いことがおこる気がして こわかったから
ある朝
電話が なって
いぬの ハンスが うごけなくなった
アヒルの ダックが わめいている
チャーリーは ルーティンを わすれて 駆けつけると
パイプに 詰まってしまった ハンスが いた
チャーリーは 羽根を くわえて
パイプのなかの ハンスを くすぐった
ヒーヒ― ハッハッハハッ
ホッホッ ヒーヒー
ハンスが こらえきれず わらいだすと
ポン
パイプから 飛びでた ハンス
みんな よろこび
「きょうは、やらなきゃいけないことを
わすれて ばかりだった。
それなのに、うまくいったよ」
つぎの朝
いつものように 順番どおり したけれど
カシの木は スキップして とおりすぎた
ちがう やりかたをすれば
なにかが おこる
それは おそろしいことではなくて
たぶん なにか

すてきなことさ!
毎日、同じことをくりかえすチャーリー。もし、ルーティンをまもらないと、なにか悪いことがおこりそうで怖いと思っていました。誰にもありそうな気持です。ルーティンは、チャーリーを支えていますが、自分をしばっている、と言えるかもしれません。
日常に変化を入れることで、新しい刺激や出来事、生活が生まれます。新しいことに挑戦する楽しさもあります。チャーリーの場合、ハンスがパイプに詰まってしまうという偶然の出来事が、彼の日常のルーティンをかえましたが、これからは、自分で自分を変える、自分で考える、チャーリーになることでしょう。
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※『じゅんばんなんて きにしない』 テリー・ミルン作、いしいむつみ訳、BL出版 2021年 (2026/1/21)









