
誰も知らない、はんなちゃんの夜の「冒険」です。
ある夜
はんなちゃんが
ふと目が さめるて 起きあがってみたら
まだ、夜だったんですって
おねえさんは ちっとも めを さまさないんですって
はんなちゃんは ねこのチロと おしっこに いったんですって
みんな ねています
はんなちゃんは チロに 牛乳を あげたり
ないしょで さくらんぼ 食べたりしても
だれにも しかられなかったんですって
おねえさんの 人形を かりて
オルゴールも かりて
ノート
色えんぴつ
ふでばこも かりて
おふとんの なかで あそんだんですって
ポーレポッポー ポーレポッポーと 声がするので・・・
窓の ところに いってみたら
きれいな ハトが ないていたんですって
夜じゃなくなると
はんなちゃんは きゅうに あくびがでて・・・

おねえさんの おふとんの はしっこで
ねむってしまったんですって
・・・
はんなちゃんの表情やしぐさがとてもリアルです。絵が物語り、絵がはんなちゃんのこころを語っています。月を見あげている後ろすがたや寝顔など、はんなちゃんが体験する夜の時間を、読者は守ってあげたい気持ちで体験します。
語り手の「~ですって」という言い方は、語り手が「聞き手」に向かって、ささやいているような口調です。「聞き手」は、理論上、文中に想定されている人物ですが、読者は「聞き手」になって、語り手が、はんなちゃんのことを自分に教えてくれれているような感覚になります。
・・・
※『はんなちゃんがめをさましたら』 酒井駒子文・絵、偕成社 2012年 (2025/8/12)









