ふるはしかずおの絵本ブログ3

『 ふしぎな え 』- どうしてこうなるのかな

11ほんとに、ふしぎ。
「ふしぎな世界」の絵本、
「ふしぎな体験」ができる絵本です。
どのような 不思議なのでしょうか。
      ・・・
まず、第一に、
表紙( 上の絵 )から おかしい!  可笑しい!
 ( この階段、のぼれるの? )
  ヽ(´Д`;)ノ  
つづいて、
絵本を開けると、
扉のところに
本を ひらいた ところのようにも 見えるし、
ろうそくと人物が 立っている ようにも 見える絵が あります。
 ( 奥行が 反転している! )
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「マッハの本」です。
ドイツの物理学者 エルンスト・マッハ(1838年-1916年)が発見したことから、こう呼ばれています。
 ( でも、これは、まだわかりやすい。 )
       ・・・
つぎに、
あがっても あがっても もとにもどる 階段。
言いかえれば、さがっても さがっても もとにもどる 階段。
上下を さかさまに見る 絵。
高低差が おかしい 絵。
横からも 上からも 見られている 部屋。
頭が いたくなりそうな 迷路。
 ( どうなっているんでしょうか? )
蛇口から出た水が 川になり、また集まって 蛇口にもどる 絵・・・
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「マッハの本」、「メビウスの帯」、「ネッカーの立方体」、「シュレーダーの階段」( 表紙の絵 )、「ぺンローズの三角形」の原理を使った錯視の世界です。実際、手にとって見るのがいちばんです。本を横にしたり、縦にしたりしながら、見る角度を変えてみましょう。どうなっているのかを考えてみてください。「マッハの本」のように、ひとつの絵が、解釈の仕方でちがって見えるところには、深い意味すら感じられます。
年齢に関係なく楽しめる絵本です。
       ・・・
※『 ふしぎなえ 』 安野 光雅作・絵、福音館書店、1971年  (2018/3/15)

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