ふるはしかずおの絵本ブログ3

『走れ!! 機関車』- 鉄道マニアには欠かせない絵本です

1869年

ある家族が、大陸横断鉄道に 乗って、

ネブラスカ州から 旅立った。

カリフォルニアにいる、お父さんのもとへ

  

    

大陸横断鉄道は、1869年に完成したばかりだった

    

    

機関車を 走らせる 人

制動手(ブレーキ係)

機関士

機関助士(かまたき)

みんなの中心にいる 車掌

   

 ハーッ ヒューッ ズシン ガシャン!

    

   

機関車は 

大草原をぬけ、グレート・プレーンズへ

機関車は、水を補給して すすむ

夜も 走りつづける

      

     

ロッキー山脈のふもとで 

2台目の 機関車を つなぎ

重連運転になった

急勾配を のぼり、シャーマン駅に到着(海抜2516 m)

ここから西は、1台の機関車でも だいじょうぶだ

       

    

木製の デール・クリーク橋を わたり

キャニオン(大峡谷)に くだり

砂漠地帯を ぬけ

      

シェラネバタ山脈の まえで、

もういちど 機関車を つなぎ

花崗岩の岩盤を ダイナマイトで 穴をあけた トンネルをとおる

     

    

サミット駅

機関車を ひとつ はずし

ケープホーンというカーブを まわり

列車は 下へ 下へと すすむ

     

     

果樹園や ちいさな町を 通り

機関車は ようやく止まる

      

 ここは

 きみが 心待ちにしていた

 会いたかった人が いる場所だ

 あたらしいふるさとを みつけたんだ

 

 カルフォルニア州サンフランシスコ

      

            ・・・

機関車で働く人たち、乗客、機関車の構造、自然、鉄路を紹介しながら、ある家族といっしょに、アメリカ横断鉄道の旅をする大型の絵本です。57ページもあります。あらすじは、絵本のほんの一部だとお考えください。

        

鉄道建設の貢献した、移民の中国人工夫も描かれています。車内の「売り子」。客車のなかの石炭ストーブとトイレ、停車場のレストラン、扇形機関庫、寝台、蒸気圧力計の説明、事故など、大陸横断鉄道を理解するのにたいせつなことが、満載です。

  

表とうらの見返しには、大陸横断線路敷設までの歴史と、西部の地図と高低差の断面図、蒸気の力の解説、蒸気機関車の構造と機能。セントラル・パシフィック鉄道の急行列車の運行表、運賃などが載せられています

     

臨場感あふれる迫力ある絵も魅力です。鉄道好きの読者はたまらない魅力のある絵本でしょう。

            ・・・

※『走れ!! 機関車』 ブライアン・フロッカ作・絵、日暮雅道訳、偕成社 2017年

 

【追記】

1872年1月31日、岩倉使節団は、完成間もない大陸横断鉄道に乗って、ワシントンに向かいました。使節団には、岩倉具視、木戸孝允、大久保利通、伊藤博文らの明治維新の元勲と津田梅子らの留学生がいました。

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