ふるはしかずおの絵本ブログ3

『 花 いっぱい に なあれ  』 -  みんな の ねがいが 実ります
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こぎつねの コン の

やさしさ と  

ユーモアが いっぱいです。

教科書に のった おはなしです。

     ・・・

学校の 子どもたちが、 

ふうせんを とばしました。

「 お花を うえましょう 」 と花の種を つけて。

     ・・・

そのひとつが 

どうまちがえたのか、山に おりました。

あかい ふうせん 、

ふわふわ、  

ふわふわ。

      ・・・

やまに いたのは コン。

ゆめを みていた コン。

目を さますと、

目の まえに、ぽっかり

まっかな 花 が さいていたのです。

 ( コンには ふうせんが 花に 見えたのです。 )

     ・・・

 白い、ほそい、糸のような くき

 かみづつみのような ねっこ

 ついていました。  

     ・・・

      【 奇妙な比喩です。糸のようなではなく、 実際、 糸です。

    かみづつみのようではなく、  紙包み。

    でも、語り手は コンが 見たように 書いています。 】

     ・・・

 きれいな 花の ねっこちゃん。

 ちゃんと 土の中に 入って おいでよ

     ・・・

ふうせんに  

よびかけ、

土にうめ、水をかける コン。

水を チャプンと かけると

それだけで、ふわふわ ゆれました。

     ・・・

しかし、ある日

ふうせんの はなは

く た ん と たおれています。コンは、わあわあ なきました。

      ・・・

それから、雨が まいにち降り、

見たこともない 芽が、ぐんぐん ぐんぐん のびていきます。

ある日、金いろの はなが さきました。

それは ひまわりでした。

そして、秋には、こうばしくって あまい たねをつけたのです。

     ・・・

コン、子どもたち、語り手、作者、そして読者。みんなの願いが実現した 花も 実も ある おはなしです。「花いっぱいになあれ」のタイトルは、とても象徴的です。わたしたちにとって、いっぱいにしたい「  」とは いったいなんでしょうか。

              ・・・

※『 花 いっぱいに なあれ 』  松谷 みよ子 作、 司  修 絵  大日本図書  1982年  

松谷みよ子さんは、2月28日にお亡くなりになりました。 以前、松谷みよ子さんの『 いない いない ばあ 』( 瀬川康雄 絵  童心社 )をこのブログに入れました。 

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