大恐慌時代の アメリカが舞台です。
両親が仕事を失い、
リディア は、
パンやの ジムおじさんのところで 暮らすことに なりました。リディアの手紙で 構成された 絵本です。
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ジムおじさんは
決して笑わないひと でした。
リディアは
おじさんのために
詩を 書いてあげたり しています。
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ある日
彼女は、秘密の場所を見つけ。
それは、 つかわれていない
屋上。
そして、すごい 計画を思いつき ました。
( でも、 それは、 ないしょ。 )
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お店は、
リディアが植えた花で いっぱい に。
どんどん 明るくなります。
まわりの人たちも 笑顔に。
お店も大盛況です。
リディアは いつしか、
ガーデニングのリディア と呼ばれるようになりました。
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1936 年 7 月 4 日 ( 独立記念日 )、
おじさん を
秘密の 場所( 屋上 )へ つれていく日です。
美しいものに ついて、
今まで 教わったことを
ぜんぶ 思い出して 作りました。
7月11日
リディアたち は
ジムおじさんから
花で いっぱいの ケーキを プレゼントされました。
あの ケーキ は 、
1000 回 にっこり するのと 同じよ、とリディアは 思うのです。
そして、パパに 仕事が見つかり、家に帰ることになります。
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リディアが、とても魅力的。
まわりを明るくする 少女です。
彼女の思いやりと 花いっぱいの世界が
みんなを、
わたしたちを、幸せな 気持ちにさせます。
1998年、コルデコット賞 オナー賞 受賞作品 です。
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※ 『 リディア の ガーデニング 』 サラ・スチュワート作、ディビッド・スモール絵、福本友美子 訳、アスラン書房 1999年
【 追 記 】
手紙の形式によって、リディアの 生の声が きこえてきます。 それは80年もむかしの手紙 ( 声 )。 いま、読み手の声をとおして、生きてきます。また、リディアの手紙 は、家族とジムおじさんに送られたもの。 読者は、リディアの手紙を わきから覗き見するような感じです。 手紙という形式は、 絵本の可能性をひろげる新しい表現、虚構の方法だと思います。ところで、 手紙があるなら、日記という方法 は、どうでしょうか。