コウテイペンギンの子育てを 描いた絵本です。
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氷と吹雪の 南極大陸。
冬、コウテイペンギンが、たまごを ひとつ生みました。
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おとうさんは、
たまごを 受けとり、
ほうらんのう(抱卵嚢)に 入れました。
おとうさんの体温で 温めるのです。
群れ(ハドル)をつくり、
立ったまま ねむり
2ヶ月間 !
なにも 食べずに
たまごを
たまごから 孵ったヒナを温めつづけます。
( オスは体にたくわえた脂肪で生きます )
おかあさんは、
氷の上をすべって、遠くの海にいきます。
そこで、ヒナにエサをやるために、
さかな
いか
おきあみをつかまえました。
そして、2ヶ月後、子育ての場所(ルッカリー)にもどり、飲み込んだ さかなを すこしずつヒナに与えます。
こんどは、腹ペコの おとうさんの番。
海まで 旅をして、
ヒナのために食べ物を 飲み込んで、戻ってきます
両親が交代で育てた ヒナ。
大きくなると、友達どうしで、集まってすごします。
(この場所を クレイシと言うそうです。クレイシは保育園の意味)
やがて、
5ヶ月もすると
おとなの羽根にかわって、自分でさかなを 捕るようになります。
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氷の上で、
交代でたまごを温め、ヒナを育てる コウテイペンギン。
まわりは冷たく過酷な環境なのに、ペンギンの子育てに心温かいものを感じます。
また、その知恵(自然の不思議)に 驚きます。
(科学的な知識も、このように学ぶとおもしろい! )
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※『 ペンギンの ヒナ 』 ベティ・テイサム作 ヘレン. K. デイヴィー絵 はんざわのりこ訳 福音館書店 2008年 (2016/2/28)