ふるはしかずおの絵本ブログ3

『 タンゲくん 』- 表紙は 読者へのしかけ、よびかけです
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この 表紙。

迫力があるなぁ。このねこがタンゲくん。

「 姓は 丹下、 名は 左膳 」 (古い かな)のタンゲくんです。

      ・・・

ある日、 

いっぴきのねこが、のっそりはいってきて、

わたしのひざにのりました。

そして、

ふとんのうえでゴロゴロ。

かれは、タンゲくんと名づけられ、うちのねこになりました。

      ・・・

タンゲくんは、虫とりのめいじんです。

でも、

そうじきが こわい

満月の夜には、くるったように走りまわります。

へんなねこ。

でも、

わたしは だいすき

  

外へ いったタンゲくんは、どこへ行くの でしょう ?

よその、おんなのこの家 ?

遠い山のなか ?

ねこのけんかのこえが聞こえると

わたしは思います。

つよいの かな ?

まけちゃうの かな ?

  (「わたし」の想像が 笑えます )

        ・・・

でも、

晩になると帰ってきて、ごはんを食べるタンゲくん。

そして、

タンゲくんは

わたしのうえに飛びのってまるくなるのです。

 

 タンゲくんの魅力が全開です !

    

文は、わたしの視点(主観的視点)から見られた タンゲくん。

絵は、読者の目(客観的視点)から見られた タンゲくん。

読者は、「わたし」の知らないダンゲくんまで知っています。

絵と文の相乗効果です。それが、絵本の体験をおもしろくしています。 

     ・・・

※ 『 タンゲくん 』片山 健 作・絵 福音館書店 1992年  (2015/12/10)

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