笑える絵本、
奇抜な発想とシュールな絵。
画家・スズキコージさんの世界です。
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登場人物たちを聞いただけで笑えます。
おしゃれなしろうまの みねこさん
やぎの さんきちくん
ディスコの経営者の くまのたいしょう
ブタの はなこさん、
きつねの しんじくん
いぬの とめきちくん
ライオンの よしおくん
よしおくんの おとうさん
彼らが山のディスコでひと騒動です。
蜂の巣のミラーボールが仕掛け、小道具です。
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ある日、
山にディスコがオープンしました。
ポスターを見た、しろうまのみねこさんとやぎのさんきちくん。
ふたりは、バイクに乗って、山のディスコへ向かいます。
入場料は、栗の実10個。
ディスコには、もうたくさんのどうぶつたちが来ています。
バンドのロックンロールが鳴りだすと、
みんな、踊りだす。
蜂の巣のミラーボールもくるくる。
蜂たちも踊りだす。
そのうちに、
ライオンのよしおくんが、蜂に刺されてしまいました。
よしおくんは、泣きながら帰ります。
しかし、
みんなは、蜂よけ網をかぶって、踊りつづけます。(´∀`*)
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そこへ、
「わしの せがれを よくも ひどいめに あわせてくれたなー!」
ライオンのおとうさんが出てきて、ディスコはめちゃくちゃに。
みんなはあたふたと はちのこを ちらすように にげだしました。
でも、
くまのたいしょうは、今度は山のプールをやってみようと考えています。
スズキコージさんの世界が満開です。
みねこさんとさんきちくんは「うぎやまおどり」をあみ出しました。どんな踊りなのかは、よくわかりませんが、「うま」と「やぎ」という言葉が入っていますから、彼らの動きを取りいれたダンスなのでしょう。
おはなしには起承転結の流れがあります。
バイクに乗って、山のディスコへ向かうところが「起」。ディスコでみんな踊りだすところが「承」。ライオンのおとうさんが出てきて、ディスコがめちゃくちゃになるところが「転」。みねこさんがオートバイを運転し、さんきちくんを連れて帰るところが「結」です。ディスコの経営者・くまのたしょうは、今度は山のプールをやってみようと考えています。おはなしの落ちでしょうか。
おはなしも面白い。でも、絵を見る絵本、絵を楽しむ絵本です。1989年の絵本にっぽん賞を受賞しました。
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※『 やまのディスコ 』 スズキコージ作・絵 架空社 1989年 (2019/7/1)