ふるはしかずおの絵本ブログ3

『 もりの なか 』- こんなことをしてみたい ファンタジーの世界です

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森の中に、
動物たちが、つぎつぎと現れるファンタジーです。
・・・
ぼくは、
紙の帽子を かぶり、
おもちゃのラッパを 持って、
森へ 散歩にいきました。
・・・
すると、
昼寝からおきた らいおんが、いいます。
ちゃんと かみを とかしたら、ぼくも ついていって いいかい?
2ひきの ぞうの こども は、
セーターを 着て、靴を はいて、
くまたち は、
ピーナッツと ジャムと おさじをもって、ついてきました。

かんがるー、
こうのとり、
さる、
うさぎ
も やってきます。
ぼくがラッパをふくと、どうぶつたちは、ほえたり、うなったりして、たいこを たたいたりして、森の中を 行進です。
・・・
みんなで おやつを食べて、
ハンカチ落としや ロンドン橋落ちたや かくれんぼうをします。
ぼくが 鬼になり、どうぶつたちが 隠れると・・・
どうぶつたちは、
いっぺんに 消えてしまい、
おとうさんが、やってきます。
ぼくは、おとうさんの肩車に のって みんなに 別れをつげます。

さようならぁ。 みんな まっててね。
また こんど、さんぽに きたとき、さがすからね !

・・・
こんなことをしてみたい、子どもの思いが、ファンタジーの中で実現しています。絵本のなかで、ぼくと動物たちは、分けへだてのない世界で楽しく遊んでいます。作者は、最初から、現実と空想のあいだに、はっきりとした境界をつくらず、現実と空想をひとつの世界、一元的な世界として描きだしています。 それが不自然ではなく、すっとはいっていけるのは、子どもたちにとって、現実と空想は べつべつのものではなく ひとつのものだからでしょう。
・・・
※『 もりのなか 』 マリー・ホール・エッツ 文・絵  まさきるりこ訳、 福音館書店 1963年 ( 初版は1944年 アメリカ ) (2016/5/8)

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