「と おもったら」、本当はそうじゃなかった！
ものの変身の　おもしろさを　体験します。
イエラ・マリの おしゃれな絵本です。
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むかし　むかし
あるところに　ウニが　ありました。
と おもったら …… ヤマアラシ
（ とげとげから 連想しています。 ）
と おもったら …… こどものあたま
（こどものあたまか）と おもったら …… かぶ
（かぶか）と おもったら 　　　　　…… オレンジ

（オレンジか）と おもったら …… おひさま
（おひさまか）と おもったら …… おつきさま
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この　くりかえしです。
と おもったら …… マンボウ
と おもったら …… ルビーの　ゆびわ
と おもったら …… とぐろをまいた　へび
つぎは
サンゴの　くびかざり
こども
金の　かんむり
ローソクたてた　ケーキ
とりかご

フラミンゴ
木
こや
鉛筆
たかい塔
ゲームのピン
紙にんぎょう
鍵穴
スキー帽
とんがり帽
火山
花火
まっかな　ダリア。
これで　おわりかな ？
と おもったら …… やっぱり　ウニだった。

形・色・状態のアナロジー、 類比と対比 が、おもしろさを生みだします。
ものが　生きものに ／ 生きものが　ものに。
大きなものが　小さなものに ／ 小さなものが　大きなものに。
動くものが　動かないものに ／ 動かないものが　動くものに。
イメージの変様がたのしい絵本。
アート的な思考の絵本。
ワクワク感のある絵本。
デザイン性ゆたかな絵本です。
さあ、みんなも、やってごらんなさい、と誘っています。
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※『 と おもったら … 』　イエラ・マリ作・絵、 栗栖カイ訳　ブロンズ新社　2005年
【追記】
イエラ・マリには『あかいふうせん』という文字のない絵本があります。ふうせんガムが、赤い風船になり、りんご、ちょう、はな、かさに変身します。変容するイメージの流れが自然です。絵本には言葉はありませんが、「あ、りんご」「ちょうちょになった」と言うように絵本を見ている読者からことばが生まれることでしよう。この絵本ブログで紹介しています。　　（2018/8/7）