ふるはしかずおの絵本ブログ3

『 うちのこ みませんでした ? 』- 絵本と「対話」をしましょう

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かもの おかあさんが、こがもを捜す おはなし。
ファーストブック に おすすめです。
1985年の コルデコット・オナー賞受賞作品です。
・・・
ある朝、
いちわの こがも
ちょうちょを 追いかけます。
あれ ?
7羽しか いません。
ほんとは 8羽なのに。
おかあさんは、 みんなに尋ねてまわります。

うちのこ みません でした ?

とり
ビーバー
さかな
かえる
かめ
みんな 無言。

言葉は、うちのこ みません でした ? だけ。
でも、
絵を よく見ますと、
あれ !
こがもは、すぐ近くにいます。
こんな 所に。
あんな 場所に。
「 み ~ つけた。 」
・・・
うちのこ みません でした ?
「 いないね 」
「 ここに いるよ 」
「 しんぱい してるよ 」
「 みつけた 」
「 よかったね 」・・・
読者は、 絵本と対話を はじめます。
絵が 答えます。
絵が 語っています。
子どもたちの ことばが 生まれます

・・・
子どもたちの 声が 聞こえてきそうです。
声に でなくても、心の中で
読者は、
きっと、絵本と「対話」をしていることでしょう。
読者も、おはなしに参加します。
絵本を読むこと、
それは、絵本と「対話」をすることでもあります。

※ 『 うちのこ みませんでした ? 』  ナンシー・タフリ作・絵 晴海 耕平訳 童話館出版 2000年 (2016/2/13)

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