歯がいたいのに、歯医者に行きたくない ぼうやのはなしです。
ぼうやは、
歯医者さんにいきたくないので、家を 飛びだしました。
ところが、
ゆうれいに、バッタリ であいました。
歯をなおすのは、痛くありませんよ。
ゆうれいにそう言われて、
ぼうやは
おばけのくにの 歯医者へ 行くことになりました。
甘えんぼうの ぼうやは、
三途の川や、
焦熱地獄に、しりごみして しまいました。
その時の ゆうれいの言葉が 笑えます。
( 三途の川を渡るとき )
よしておくれよ。あたしゃ ゆうれいだよ。
ちからが ないんだから、あまりむりを させないで おくれ。
( 勇気のないことを叱って )
そんなことじゃ ろくな おとな
いや、ろくな ゆうれいにも なれやしないよ。
おばけのくにの、歯医者は?
三つ目おばけです!
きゃあっ!!!
一目散に にげかえる おとこのこ。
必死の思いで、
焦熱地獄も、
三途の川も なんのそのです。
いやだいやだの おとこのこ
泣き虫ぼうやの おとこのこ。
いまでは、歯医者に行く 子どもに大変身です。
・・・
裏表紙をみますと、虫歯のなおった子とゆうれいが、仲良くとうもろこしを食べています。恐くないゆうれい、ぼうやを叱るゆうれい、やさしいゆうれい。母親みたいなゆうれいです。
家を飛びだしたぼうやが、ゆうれいにバッタリ会い、おばけのくにの歯医者へ行くことになりました。最後は、いい子になるぼうや。すこしできすぎかな。でも、あまり目くじらを立てずに読んでみます。
・・・
※『ゆうれいと なきむし』 くろだ かおる作、せなけいこ絵、ひかりのくに 2005年 (2025/5/30)