子どもの常識とのズレが笑いをよびます。
登場する仕事人たちは、みんな 変なことをしはじめます。
こりゃなんだ
コックさん
りょうりつくらず テニスする
そりゃへんだ
( フライパンで、テニスをはじめます )
ありゃなんだ
こりゃなんだ
カメラマン
しゃしんとらずに おどろかす
そりゃへんだ
この形での、くりかえしです。
ぼうしやさん、つくるぼうしが 大きすぎる
おすもうさん、すもうとらずに ボクシング
ボートのレース、ボートこがずに 歩きだす
さかなやさん、 身をうらないで 骨をうる
だいくさん、 つくった家が 逆さまだ
最後は くつやさんです。
ありゃあなんだ
こりゃあなんだ
くつやさん
つくるブーツが
なかすぎる
そりゃへんだ
・・・
読み手と聞き手で、「ありゃなんだ/こりゃなんだ/ ~ さん ~する/そりゃへんだ」を掛け合いのようにして読んだら、おもしろいでしょう。
読者の常識に反するナンセンスな絵本です。読者の常識とのズレがありますが、ナンセンスは笑いを含みます。絵本を楽しむには、「 ~ さんは、そんなことをしないよ」という読者の常識がなければなりません。4歳児はわかるでしょう。3歳児は、リズム感のある文章は楽しめるでしょうが、ナンセンスのおもしろさがわかるかな?
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※『こりゃなんだ うた』 谷川晃一作 福音館書店 2013年 (2024/1/31)