
いろいろな解釈ができる不思議な絵本です。
真夜中、騒がしい音に
目をさましたミッキーは、
「うるさいぞ しずかにしろ!
すると、暗闇に おっこちて
はだかに なって
おりた ところは、
あかるい 真夜中の だいどころ
三にんの パン屋さんが
ミッキーを 粉といっしょに まぜながら、うたいだす
しあげはミルク! しあげはミルク!
まぜて、ねって、ならして、やこう!
やければ、おいしい ミッキー・ケーキ
でも、
ケーキのなかから、ミッキーが 頭をだして
ぼくと ミルクを まちがえるなよ
ミッキーは、
オーブンを とびだし
パンの ねりこを 飛行機の形にして、夜空に 飛びたつ・・・
パン屋さんは、コップをふって こうさけぶ
ミルク!
ミルク!
ミルクがないと、あさのケーキが つくれない!
あわてなくても だいじょうぶ
ミッキーは、コップをうけとり、だいどころの 天の川まで 飛んでいく
ミッキーは、ミルクのびんに とびこんで
ミルクを パン屋さんの はちに 流しこむ
しあげは ミルク!
しあげは ミルク!
これで いうこと ありません!
ミッキーは、だいどころの上で
コケコッコー
すへりおりると
ベッドにもどる
ミッキー、どうも ありがとう
これで すっかり わかったよ
ぼくらが まいあさ かかさず ケーキを たべられるわけが
・・・
ミッキーの夢のなかの冒険として読むこともできますが、パン屋たちにミルクとまちがえられ、ケーキの材料にされそうになったミッキーが、「ぼくと ミルクを まちがえるなよ」と主張します。でも、逃げるだけでなく、生地を飛行機に変え、自分の力でミルクを見つけ、パン屋たちを助けます。
自分が何者であるかを主張することと、他者とつながること。その二つが一緒に描かれているところに、この絵本のおもしろさがあるように思います。夢の自由さとミッキーが自分の力を発見していくおはなしとして読んでみます。
・・・
※『まよなかのだいどころ』 モーリス・センダック作、神宮輝夫訳、冨山房 1982年 (2026/10/11)









