
「コレラのなぞをといた医者ジョン・スノウ」(サブタイトル)
推理小説のような、謎解きの展開です。
コレラが やってきた
1854年8月末 ロンドンの ブロード街
医師のジョン・スノウが 原因を さぐる
彼は
何年も コレラを しらべていた
口から のみこんだ もののせいで コレラになるにちがいない
と、考えた
でも、原因は いったい なんだ?
コレラは あっちこっちで 起こっている
もしかしたら みんな 同じ水を 飲んだのかもしれない
コレラの はんにんは 水だ、と考えたが、
顕微鏡でも コレラは 見つからない
もっと、証拠を あつめなければ
ブロード街の 井戸水を のみましたか?
ジョンは 一けん 一けん たずね歩いた
コレラぱ どんどん 広まっていく
ついに ジョンは 見つけた!
ブロード街から かなり離れた
ソーホーにすんでいた スザンナ・イリーが コレラに 感染した
むすこたちは ブロード街の 井戸から
母親に 水を はこんでいたのだ
ジョンは この証拠を もとに
ブロード街の 井戸水ポンプから
ハンドルを はずすことを 提案した

1854年9月8日
井戸水ポンプの ハンドルが はずされた
コレラの発生源が、井戸水にあることを、謎解きのように、つきとめる展開です。
ジョン・スノウ医師(1813-1858)は、コレラ菌自体を発見したわけではありませんが、疫学調査を行い、公衆衛生の歴史に残る業績をあげた人でした。コレラは、絵本にあるように、コレラ菌に汚染された水や食物を摂取することで感染します。当時のロンドンは、けっして清潔な町ではありませんでした。
スノウ医師の人物像について、絵本はこう書いています。「家はまずしく、9人きょうだい・・・女王の医者だったのに、かねもちよりも、ふつうの人びとを気にかける。こまっている人は、ただでみてやることもある」。
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※『しょうこをつかめ!』 デボラ・ホブキンソン文、ニック・ヘンダーソン絵、福本友美子訳、光村教育図書 2024年
【 追 記 】
コレラ菌は、1883年、ドイツの細菌学者コッホによって発見されました。しかし、すでに、1854年に、イタリア人医師のフィリッポ・パチーニが、コレラ菌を発見し学術誌に発表していました。当時は、細菌が病原体であるという考えが証明されなかったため、この発表は陽の目を見ませんでした。 (2025/1/21)









