イギリスに 伝わる
子どものあそび歌を もとにした 絵本です。
あそび歌に、
ストーリーがあリ、ドラマがあります。
おとうさん、おかあさん、三人の子どもたち、
そして犬一匹。
「 きょうは、 みんなで クマがりだ 」と げんきよく出かけます。
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くさはらを、とおりぬけ、
かわを、わたり
ぬかるみを、こえ
もりを、ぬけて
ふぶきのなかを、 とおりぬけ
ほらあなへ。
それぞれの場面を 通りぬけるとき、
リズミカルなことばが くりかえされます。
・・・
きょうは みんなで クマがりだ。
つかまえるのは でかいやつ。
そらは すっかり はれてるし
こわくなんか あるもんか !
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くさはら、かわ、もり、ふぶきなどの場面は、
モノクロ。
次のページは 水彩画です。
絵にも、変化があり、リズムがあります。
また、
みんなのうごきと 表情も豊かです。
犬も おもしろい。
しっぽを 立てて 元気よく。
でも、 クマに出会って、しっぽをまるめて、
びっくり !
みんな、ふたたび、
ふぶき、
もり、
ぬかるみ、
かわ、
くさはらへ。
いま来た道を一目散。
いえのドアを閉め、
ベッドにとびこみ、
「 ぼくらは もう クマがり なんかに でかけない 」
の せりふで終わり。
・・・
行きは、わくわく、期待感。
帰りは、クマに追われて、びくびく、緊張感。
ドラマが あります。
また、 オノマトペは、 音や様態だけでなく、
みんなの心も表現しています。
行きは「カサカサ」、 帰りは 「ガサ ガサ 」
行きは「チャプチャプ」、帰りは 「ジャブ ジャブ」
行きは「ぺタぺタ」、 帰りは 「バタ バタ」
行きは「テクテク」、 帰りは 「ドタ ドタ 」
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ごっこあそびに 展開できそうです。
幼稚園、 保育園で、
そして、ご家庭でも
「 クマがりごっこ 」が始まることでしょう。
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※ 『 きょうは みんなで くまがりだ 』 マイケル・ローゼン再話、 ヘレン・オクセンバリー絵、 山口文生訳、 評論社 1990年