原題は A TREE IS NICE
ずばり、
木の ある生活の すばらしさをえがいています。
・・・
木は
川べり、
たにそこ、
おかのうえにも はえる。
たくさん はえると 森になる。
いつも いきいきしている。
夏、
はっぱは そよかぜの なかで、
ひゅる ひゅる ひゅる-っ と、
くちぶえを ふいているよ。
・・・
秋、
落ち葉で遊ぶ。
たきび。
木に登ると
とおくのほうが 見える。
木のうえで、考えたり、かいぞくごっこもできる。
りんごを とったり、
ぶらんこをつけて 遊ぶことも。
・・・
木は こかげをつくってくれる。
嵐から まもってくれる・・・
だから、
木をうえると いいよ。
・・・
どこにもある 木
あそんでくれる 木
みのりをわけてくれる 木
やすらぎをあたえる 木
わたしたちを守る 木
いつも見ているのに
木の大切さに 気づかなかった
わたしたち。
木の見方が かわります。
( なんだか、木が、人間に見えてきました。 )
・・・
※『 木は いいなあ 』 ジャニス・メイ・ユードリー 作、 マーク・シーモント 絵、 西園寺祥子 訳 偕成社 1976年
【 追 記 】
1957年の コルディコット賞受賞作品です。
絵のなかに描かれた遊びや 生活、動物、季節が、絵にうごきと活気をあたえています。 木は動きません。ものをいいません。そこにあるだけです。 でも、それが、私たちにとって大切なことなのです。