ふるはしかずおの絵本ブログ3

『 トビの めんどり 』- ナイジェリアの子どもたちの生活
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ナイジェリアが舞台の絵本です。
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トビは めんどりを かっています。トビの友達もみんな動物を飼っています。
うし、
ひつじ、
やぎ、
ねこ、
いぬ、
ぶた。
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友達の動物たちは、つぎつぎにあかちゃんをうみます。
月曜日は、アデの牛が 1ぴき
火曜日は、トゥンデのひつじが 2ひき
水曜日は、ビシのやぎが 3びき
木曜日は、アドゥケのねこが 4ひき

金曜日は、ラオルのいぬが 5ひき
土曜日は、ダポのぶたが 6ひき
トビのめんどりも、毎日、たまごをうみます。
毎日、1つずつ。
日曜日には、7つになりました。
でも、みんな、たまごのまま。
友達の動物たちは、みんな元気に走りまわっているのに。
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たまごは、2週間たっても孵りません。
でも、トビとめんどりは、待っています。
たまごが孵るのを。
3週間たって、ようやく羽のひよこがうまれました。
元気で、かわいいひよこたちです。
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そして、ひよこたちは、りっぱなめんどりになりました。
次の年、わかいめんどりたちは たまごをうみ、
いまでは、数え切れないほどです。
 ( ひよこもいれて50羽です。)
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ナイジェリアの人びとの生きるエネルギーを感じます。パイナップルが収穫されたり、家が建てられたり、バケツで水を運んでいたり、羽をむしられているにわとりがいたり、ナイジェリアの村の生活がしっかりと描かれています。トビだけでなく、村の子どもたちはみんな生きいきとしています。家畜を飼う生活の中で、生きる知恵を学んでいます。
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※『 トビの めんどり 』 ポリー・アラキジャ作、さくまゆみこ訳、 さ・え・ら書房 2014年  

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