のりもの絵本の傑作 ( 1937年 )。
ちゅう ちゅうの 大冒険です。
・・・
ちゅう ちゅうは
いつも
客車や
貨車を ひいて
ちいさな町の ちいさな駅から
おおきな町の おおきな駅へ。
・・・
ちゅう ちゅうは かんがえました。
おもい客車なんか ひくのは
もうごめん。
ひとりなら もっとはやく走れる。
ちゅう ちゅうの大冒険です。
畑のあいだ はしりぬけ、
はね橋を ジャンプ!
牛
馬
にわとりは、びっくり。
・・・
しかし、
ちゅう ちゅうは、古い線路に迷い込み、動けなくしまいます。
・・・
ちゅう ち ・・・・ ち ・・・・ ち
ち ・・・・ ち ・・・・ ち
あ あ あ あ あ ああ
ちゅう !
( 読みかたりの 楽しいところです。 )
みんなは、
ついに ちゅう ちゅうを見つけました。
ひとあんしんです。
ちゅう ちゅうは 機関士たちに言います。
・・・
もう にげだ したり しません。
にげても、
あまり おもしろいことは
ないんですもの。
( でも、読者は おもしろかった ! )
・・・
ちゅう ちゅうの 大冒険。
スピーディな展開と躍動感が、子どもの心をとらえます。
文字の配置は線路の形(タイポグラフィ)。
また、どうぶつたちの表情も楽しめます。
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※『 いたずら きかんしゃ ちゅう ちゅう 』 バージニア・リー・バートン作、村岡花子訳、福音館書店 1961年(初版 1937年)
【追記】
バートンの 乗り物絵本です。
『 マイク・マリガンとスチーム・ショベル 』 石井桃子訳 童話館出版 1995年 ( 1939年 初版 )
『 けいていー はたらきものの じょせつしゃ 』 石井桃子訳 福音館書店 1978年 ( 1943年 初版 )