かがくの絵本です。
月は、子どもにとって身近な存在です。 私も子どもだったとき、 みなさんも経験されていると思いますが、夜空の月が追いかけてついてくるような気がしたものでした。
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おなじ時間、
東京から見た月。
南半球のオーストラリアから見た月があります。
同じ月なのに、月の模様はさかさまです。
(でも、なぜ?)
[球体の地球では、日本とオーストリアの人はさかさまに立っているようなものです。ですから月の模様がさかさまに見えます。]
(なるほど。)
月の模様はどのように見えるのでしょうか。
日本はうさぎ、
アメリカは女性の横顔、
イギリスは本を読むおばあさん、
イタリアやスペインでは大きなハサミのカニです。
色が変わる月
大きさも違う月、
スーパームーンとマイクロムーン。
月の満ち欠け、
新月、三日月、上弦の月、満月、寝待月、下弦の月・・・
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月を見ると、いろいろなことがわかる。
明日の天気、
方角、
潮の満ち引き、
ウミガメのあかちゃんは満月の日にうまれることが多い。
満月が近づくと、たまごを産むサンゴ。
「げっしょく」と「にっしょく」
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月は ちきゅうに いちばん ちかい ほしですが、
まだ わからないことが たくさんあります。
月について、子どもが知りたいことが余す所なく書かれています。「こんなことまで知らなかった」「このようには知らなかった」ということがいっぱいです。 また、わかりやすい説明のしかたです。巻末には詳しい解説も載っています。「つきがあとをついてくるように思うのはなぜ」「月の満ち欠けの仕組みがよく分かる実験」「月の形の変化に名前がついているはなぜ?」「日食」「月食」などの説明があります。
月自体の説明ではなく、月についてのさまざまな現象が、私たちの目線に立って科学的に説明されています。絵は写真ではなく、すべて手書きの絵です。
正しい、
分かりやすい、
面白い、
月についての科学絵本でした。
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※『月のふしぎ』 いしがきわたる絵、おおぬまたかし監修、マイルスタッフ 2020年 (2021/6/20)