ねずみのソト先生は、腕のいい歯医者さん。
ある日、ソト先生に電報がとどきました。
ニシアフリカ ダブワンヘ コラレタシ
ムシバノ ゾウ タスケテ
ソト先生と 奥さんのデボラさんは、
西アフリカのダブワン へ向かいます。
そこで、ソト先生は、象のムタンボの治療をはじめます。でも、ムタンボは、地ひびきのような悲鳴をあげ、治療は中断。
その晩、
なんと、
ソト先生は、アカゲキツネザルに誘拐されてしまいました。
そして、ジャングルの奥へ。
檻に閉じ込められ、どうすることもできないソト先生。
・・・
ソト先生のこころの支えは、奥さんの存在です。
先生は脱出を試みます。
5日目に、
ようやく自力で脱出できたソト先生。
( でも、この間、なにも食べることができなかったんでしょう。)
暗闇のなかを逃げだしましたが、足をくじいてしまいした。
(体力がなかったんです。)
(どうなるのでしょうか。 )
でも、そこはおはなし。
結末がどうなったかは、もうおわかりですね。
救出されたソト先生。
足をくじいて車椅子のソト先生は、もう虫歯の治療ができません。でも、奥さんのデボラさんが、ソト先生の指示を受け、ムタンボの虫歯を治しました。ソト先生は、奥さんに感謝して言います。
きみってひとは、まったく なんて ステキなんだ。
わたしに なにが 必要か、いつだって 知ってるんだもの。
治療のどうぐ いがいのこともね !
いろいろな動物が登場します。ジャングルなのに、なぜか豚までいます。みんな表情ゆたかです。ゾウはめがねをかけています。( 笑 ) ソト先生の誘拐事件と脱出のおはなしでしたが、ソト先生とデボラさんの夫婦愛がしっかりと描かれています。ウィリアム・スタイグのユーモアたっぷりの絵本。『 歯いしゃの チュー先生 』の 続編です。
※『 ねずみの歯いしゃさん アフリカへいく 』 ウィリアム・スタイグ作 木坂涼訳 セーラー出版 1995年 (2019/6/26)