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韓国の絵本作家、ペク・ヒナさんの絵本です。
いきいきしている人物(人形)の表情。特にダルノク(表紙の人物)が笑えます。
・・・
ある雨の日の昼下がり、
ぼくのところに、
空から迷いこんだ、「おかしなおきゃくさん」。
「き、きみは だれ?」
「チョン・ダルノク。ぼく、おうちに かえりたい」
雲に乗ってきたのに、雲がなくなってしまったと言います。
「きみ、これ たべる?」
ダルノクが、大きなパンをたいらげると、
プ
ププ
ププププ
ブォーン!
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でも、
アイスクリームをあげると、
気分がよくなるダルノクです。
とつぜん、台所に 雪が降り始めます。
「アイス もうひとつ たべても いい?」
冷蔵庫から、アイスクリームではなく、
卵をもちだす ダルノク。
「たまごは なんだって さがしてくれんだ。これで、ぼく、おうちに かえれる!」
とダルノクは喜びます 。
でも、
卵を割ってしまいました。
ホワン
ホワン
ホワン
「たまごおばけ」があらわれ、
みんなを うちの外へとつれだします。
でも、
たまごおばけは
けっきょく、ぼくの家に帰っただけです。
期待を裏切られた ダルノク。
怒り始める ダルノク。
ダルノクは、部屋を水浸しに してしまいました。
・・・
そのとき、
たまごが、子守歌を歌います。
ダルノクは、ぐっすり夢をみています。
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ピンポーン
お兄さんのチョン・アルノクが、ダルノクをさがしにやってきました。
「おとうとの めんどうをみてくれて ありがとうございました」。
ふたりは、家に帰りました。
ダルノクがいなくなると、
ふたりの姉弟は、ダルノクを 恋しく思うのです。
ぼくたち また いつか あえるといいな?
・・・
不安げなダルノク、心配そうなダルノク、おならをするダルノク、喜ぶダルノク、怒るダルノク、眠るダルノク…… ダルノクの表情を見ているだけでも楽しい絵本です。ペク・ヒナさんの作品は何冊か読みましたが、どれもユニークです。
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※『おかしなおきゃくさま』ペク・ヒナ作、中川ひろたか訳、学研 2019
【 ペク・ヒナさんの絵本 】
『 ぼくは犬や 』長谷川 義史 出版社:ブロンズ新社 2020