ふるはしかずおの絵本ブログ3

『あいうえあそぼう としょかんで』- 図書館に行きたくなる

作者は、長年、静岡市で家庭文庫を主宰されている児童文学者の草谷桂子さん。絵は『ぼくだけのこと』を描いたスギヤマカナヨさん。図書館のことをカルタ形式で伝えます。図書館はたのしい所、すてきな所という著者たちの熱い思いがつたわります。

      ・・・

カルタの第一番、あいうえおの「あ」はなんでしょうか?

   

  あいうえ

  あそぼう 

  としょかんで


では、「い」は?

 

  いつでも

  だれでも

  だいかんげい

 

     

カルタ形式で図書館のことを紹介します。

とくに素敵なところを書いてみます。

    

  さがしたことや

  かりたほん

  どんなひみつも

  まもられる

   

 「だですよ」

  ほんをよむのも

  かりるのも

      

 「にをよむ?」

 「なにもよまない」

  あなたのじゆう

 「ようこそ!」と

  いつでもきみ

  まってるよ

        

 

ところで、「ん」はどこにあるのでしょうか? 少し気になりました。

ありました。裏表紙にありました。

   

 うめいの

 であいがあるかも

 としょかんで!

 

        ・・・

巻末に「図書館のことをもっと知りたいあなたへ」の解説があります。「分類・ラベル」「プライバシー・守秘義務」「ブックトーク・ビブリオバトル・読書会」「無料の原則」「図書館の自由」「居場所」などについて説明しています。「図書館には、「どんなことでも知ることができる権利」を守るために、いろいろな考えや立場の本がいれてあります。ですから、だれもが、さまざまな考えを知ることができます。」(「図書館の自由」の解説)

 

      

       公共図書館:だれでも自由に入ることができます

   PUBLIC LIBRARY : ALL  ARE WELCOME

 

          ・・・

※『 あいうえあそぼう としょかんで 』 草谷桂子作、スギヤマカナヨ絵、子どもの未来社 2019年

   

【 追 記 】

『わたしのとくべつな場所』(パトリシア・C・マキサック文、ジェリー・ピンクニー絵、藤原宏之訳、新日本出版社、2010年)という絵本を紹介したことがありました。1950年代のテネシー州ナッシュビルが舞台です。黒人の少女パトリシアが図書館に出かけますが、途中、様々な黒人差別に出会います。図書館に着いた彼女は、正面の大理石に刻まれた文に目を奪われます。それが上の英文でした。 (2022/9/14)

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