ふるはしかずおの絵本ブログ3

『見えなくてもだいじょうぶ?』-障がい者について考える

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ちいさなカーラは、

町で迷子になってしまいました。

声をかけてくれたのは、目の不自由な マチアス。

ふたりは、カーラの両親をさがしに、市場までいってみました。

     ・・・

その途中、カーラは、マチアスにたずねます。

「 どうして  目が  よく 見えないの ? 」

聞いてしまってから、

「 こんなことを 聞いたら、いけない かしら ? 」と カーラ。

「 もちろん、かまわないよ。ぼくは 生まれたときから、目が不自由なんだ。」

「 じゃあ、こまることが、たくさんあるでしょ 」。

     ( 率直な言い方ですが、ふたりの会話はとても自然です。 )

      ・・・

マチアスは、

耳で、音を聞いたり、

映画を、声で理解したり、、

スキーをしたりすることを話します。

また、うで時計の針に、指でふれて、時刻を見ます。

そして、

インターネット カフェへ。

そこで、目の不自由な人のための パソコンで、交番をさがしてあげるのです。

      ・・・

「 昼と夜は、どうやって わかるの ? 」

耳で聞いたり、体で感じるから、わかるんだ

      ・・・

交番についた ふたり。

カーラと マチアスと おまわりさんは、  

地下鉄にのって、カーラの家へ。

心配していた両親と再会です。

カーラは、  

目の不自由なマチアスさんと 盲導犬のシンディと、  

どのようにして、家に帰ってきたのかを、話してあげようとしています。

      ・・・

見ることは、とても たいせつな ことですが、

聞いて みる

嗅いで みる

触れて みる

味わって みる

体で 感じたりすることもあります。

     ・・・

カーラ と マチアスの 人物 と 会話が、  

とても 魅力的です。

すなおで偏見のない カーラ。

前むきに生きている マチアス。

ユーモアのある マチアス。

 障がいをもっている人に、カーラのように、自然に、ふつうに対応をしているのか、

また、障がいをもつ人たちに、やさしい社会なのかどうか考えさせられます。

マチアスは、こういっています。

「 だれでも  ぜんぶ  見えている わけじゃないんだよ。」

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※ 「 見えなくても だいじょうぶ?」   ファイニク作、  バルハウス絵、  ささきたづこ訳、  あかね書房   2005年発行

【 追 記 】
マチアスは、視覚障害者であることを知らせる 黄色い腕章をしています。 ドイツやオーストリアでは腕章をつけることを、この絵本ではじめて知りました。読んであげるなら、6歳児頃から。

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