
「旅するベッド」があったら、子どもたちは 何をしたいだろうか?
「ベッドは もう ちいさすぎるわ ジョージ―」
あたらしいベッドを 買いに行く 途中
ジョージーは 古物屋で 小さな古いベッドを 見つけた
ベッドには
魔法の 言葉を となえると
「このベッドがあれば、どこへでも 旅ができます」
と、書いてあった
さいしょは Мで はじまって・・・
えーと 読めないな
Yでおわる 言葉なんだけど
それを となえると どこへでも 旅ができる
その夜
ジョージーが、Мではじまり、Yでおわる 言葉を ためしてみた
マネー
マミー
ミリー・・・
でも、なんにも おこらなかった
つぎの夜
ジョージ―が また ためしてみると
いいあてたに ちがいない!
ベッドは ふんわり 町の上
ジョージ―は
のはらで 妖精たちに おはなしを よんであげた
つぎの日は
ジャングルのうえ
迷子の トラを
おとうさんトラとおかあさんトラのところに つれていった
宝物が つまった箱を 見つけ
海賊たちに 追いかけられたり
イルカと およいだり
空飛ぶ魔女と 競争した

夏休み、おばあちゃんに 留守番を たのんで
家族で 海に でかけた
夏休みが おわって かえると
おばあちゃんが 言った
「ジョージ― すてきな プレゼントがあるわ」
それは あたらしい ベッド
古いベッドは 粗大ゴミのなか
ジョージ―は
ゴミのなかで 古いベッドを 見つけ
魔法の 言葉を となえた
ベッドは ふわりと 空にうかんだ
・・・
子どもの夢をかなえる不思議なベッドです。子どもは、ジョージ―と同じような夢をいだていることでしょう。「こうなったらいいなあ」という子どもの想像力を刺激します。
でも、ジョージーは、どんな魔法の言葉を見つけたのでしょうか。それは絵本にはありませんが、「Мではじまり、Yでおわる言葉」に、「なぞ、神秘」の意味の mystery もあります。
さいごに、語り手は言っています。「もし きみが いまもまだ ベッドに もぐりこんだままでいたければ じぶんだけの まほうのことばを みつけるんだ。そうすれば 遠くまで旅することができるよ」。「じぶんだけの まほうのことば」とは、自分の夢のことかもしれません。
・・・
※『旅するベッド』 ジョン・バーミンガム作、長田弘訳、ほるぷ出版 2003年 (2026/2/14)









