好奇心いっぱいの こねこの おはなしです。
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かめが
池から でてきます。
しかし、
こねこは、かめを知りません。
読者は、
「 このねこ、かめを知らないんだ !」
「 かめだよ 」 と
教えたくなります。
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こねこは、 まえあしで かめを、 ポン! と たたきました。
こねこは、 めのたまが とびだしそうな かおに なりました!
なぜって どうなったと おもいますか?
読者は わかりますね。
そう、
かめの くびが、 きえて なくなったの です !
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かめが うごき はじめました
こねこは、
後ずさりを はじめます。
しかし、
その先には 池があります。
ここも
人物は 知らないのに、 読者は 知っている。
こんどは、
ハラハラ
ドキドキの スリル感 です。
読者のこころに ドラマが おこってきます。
でも、
結局、
パシャーン !
こねこは、 いけに おちてしまいます。
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ようす
うごき
姿勢
毛なみ など
こねこが リアルに 描かれています。
しっぽの ようすから、
こねこの こころ ( 好奇心、 戸惑い、 警戒心、 恐怖、 威嚇・・・ ) を
想像して みてください。
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また、
こねこのように、
目のまえの ことだけに、 気を とらわれていると
まわりが 見えなくなります。
うしろが 見えなくなり、
池に 落ちて( 失敗 )しまいます。
わたしたちにも あてはまりそうなことです。
でも、
こねこは
このあと、
けっして けっして うしろむきに
あるいたりなんか しませんでした。
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※ 『 いたずら こねこ 』 B ・クック 文、 L・ シャーリップ 絵、 間崎るり子 訳、 福音館書店 1964年発行