これは、
りんごかもしれない、
でも、りんごではないのかもしれない、と疑う ぼく。( 表紙 )
「かんがえる」ことを たのしむ絵本。
「かんがえる」ことを すすめる絵本です。
・・・
テーブルの上に
りんごが おいてあります。
でも、ぼくは 疑いました。
もしかしたら、これは りんごじゃない かもしれない。
さあ、
疑問の はじまり。
りんごの大変身 の はじまりです。
・・・
この りんご、
大きな サクランボの いちぶ かもしれない。
じつは なにかの タマゴ かもしれない。
育てると おおきな家に なるの かもしれない。( 下の絵 )
ほかのものに なりたかったの かもしれない。
宇宙から 落ちてきた 小さな星なの かもしれない。
心があるの かもしれない。
兄弟がいる りんご かもしれない。
らんご
るんご
れんご
ろんご
あんご・・・
僕をつかまえる ワナの りんご ?
いろいろなことを 見てきた りんご ?
かもしれない。
( 下の絵 )
まだまだ 続きます…
・・・
ユーモアがいっぱいの笑える絵本です。ユニークな発想がつづく絵本、遊び心がいっぱいの絵本です。目の前のりんごを疑い、考え、想像を楽しんでいるぼく。ぼくの姿を通して、ものごとを多面的に考えることをすすめています。
ところで、「りんご」を「民主主義」と置きかえて読んでみます。これは民主主義かもしれない。これは民主主義ではないかもしれないと。
もしかしたら、
この『りんごかもしれない』は、
現代版・絵本版『 学問のすすめ 』なの かもしれない。
・・・
※『りんごかもしれない』 ヨシタケシンスケ作、 ブロンズ新社 2013年 (2018/2/22)