ふるはしかずおの絵本ブログ3

『 ほしに なった りゅうの きば 』- うつくしい線、豊かな色彩

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天の川の由来を語った 中国の昔話です。
また、赤羽末吉のうつくしい絵が魅力の絵本です。
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むかし、
子どものない じいさまとばあさまが、いました。
ある日、

山のてっぺんから、

大きな石が落ちてきて、

ぱっと割れ、

なかから、おぎゃあ、おぎゃあ。

あかちゃんが生まれました !
ふたりは、 サン(えいゆう)と 名づけました。

さて、
兄弟のりゅう( 龍 )が
南の山と、
北の海に、住んでいました。
ふたりは、けんかを始めました。

 

 ぐわぁ ぐわぁ、うおー うおー、
 ばり ばりっ!

 

りゅうの けんかによって 天が裂け、破れたところから、雨や雹が、滝のように降ってきます。サンは、みんなを救うために、クマ王の娘を嫁にもらいにいきます。
みどりひめ
青ひめ
白ひめへのもとへ。

 ( 求婚のくりかえしです)
     ・・・
人びとのために、ふたりで 天をつくろいましょう
と言ってくれたのは、3番目の白ひめでした。
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サンと白ひめは、ヒツジに乗って、天にのぼっていきます。
白ひめが、天の裂け目をターバンで覆い、サンが、りゅうのキバや歯をターバンに打ちつけると、天の裂け目はようやく閉じられました。
白ひめのターバンは 天の川に、
りゅうのきばは になったということです。
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サン、
りゅう、
ふしぎな力をもつ 老人、
うつくしい白ひめを見事に描きだしています。
日本画の伝統をふまえた、流れるような繊細な線とゆたかな色彩です。ふたりの絵本には『あかりの花 中国苗族民話』(福音館書店)『王さま と 九人の きょうだい』(岩波書店)もあります。

 

生誕110年・没後30年を記念して赤羽末吉の展覧会が、 静岡市美術館で開催( 「赤羽末吉展」 2020.10.3~11.29)されています。 赤羽末吉の作品の全体像を見ることのできる展覧会です。表紙や白ひめの原画も見ることができました。

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※『 ほしになった りゅうのきば 』 中国民話、君島久子再話、赤羽末吉画  福音館書店 1976年  (2020/10/11)

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