ふるはしかずおの絵本ブログ3

『 はらぺこガズラー 』- 結末に読者も スッキリです。

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ノルウェーの絵本です。リズム感のある文章が、この絵本の魅力です。
・・・
何でも食べてしまう
ぶちねこの ガツガツ・ガズラー
ある日、飼い主のだんなさんが、かみさんに言います。

めしをやるのも きょうが 最後だ。
海に すててこい。

ガズラーはテーブルの下で、すべてを聞いていました。
ガズラーは言います。

おれが くったのは、
さらのさかな、かまのかゆ、みずさしのミルク
── たったのそれだけさ。
まだ はらぺこで しにそうだ。
だから、いっちょ、ちょっくら、
おまえと かみさんを くってやる。

なんと、だんなとかみさんをガツガツ食べちゃった!

つぎに、ガズラーは、ブタにあいます。
腹いっぱい食べたのかと、ブタに聞かれて、

どうして どうして。
おれがくったのは、
さらのさかな、かまのかゆ、みずさしのミルク、それに、だんなとかみさん
── たったのそれだけさ。
まだ、はらぺこで しにそうだ。
だから、 いっちょ、 ちょっくら、
おまえを くってやる。

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このあとは、くりかえし。
煙突そうじ、
牧師さん、
花嫁と花婿さん、
船長と船員たち、
王様。
・・・
そのたびに、ガズラーは、どんどん 大きく、どんどん ふてぶてしくなっていきます。お月さままで、ガツガツ食べてしまいます。
でも、お日さま を食べようとして ・・・

バッカーン!

はらぺこガズラー、
命運尽きて、万事休す。自業自得。いっかんの終わり。
過ぎたる欲望は身の破滅。
ナンセンスなおはなしですが、さいごは読者もスッキリ!
・・・
※ 『 はらぺこガズラー 』 ハアコン・ビョルクリット作・絵、 かけがわやすこ訳、ほるぷ出版  1978年  (2019/3/7)

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