ふるはしかずおの絵本ブログ3

『よるくま クリスマスのまえのよる』-絵と文のたくみな構成

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クリスマスが   近づいてきました。

本屋さんの    絵本コーナーは、

クリスマスの 絵本で  いっぱいです。

そのなかから、

今回、

酒井駒子さんの 『 よるくま クリスマスのまえのよる 』 を 選びました。

      ・・・

クリスマスの   まえの晩、

ぼくは、  不安なきもちで    いっぱいです。

      ( でも、 どうして?)

      ・・・

   いいこには  サンタさんが   くるよ。

   でも、   わるいこには  サンタさん  こないのかな ?

      ・・・

   ママに叱られた   ぼくは、  わるいこ だから、

   サンタさんは、  こないと 思って いるのです。

      ( 子どもたちは、  こんな気持ちに   なるので しょうか )

      ・・・

トントン、

ドアを  ノックして-

よるくまが   やってきました。

ぼくは、

よるくまに、

プレゼントを あげる 「サンタさん 」 を してあげます。

なにが  いい?

よるくまは、

クリスマスツリーの   飾りから、

「 おうちと  ちいさな  イエスさま 」 を とりました。

    (ふたつは おはなしの 伏線。 あとの絵を みるとわかります。)

それから   ひこうきも ?

よるくまは、  ひこうきに のって、  おうちに    かえるのです。

ふたりは、

もうひとつの 世界へと   たびたちました。

おうちに 帰った

よるくま。

おかあさんに 愛されている

よるくま です。

            ・・・

  よるくまは  いいな

       まだちいさいから いっぱい だっこしてもらえて いいなあ

            ・・・

あかちゃんの    ぼくが    描かれています。

回想 ( 過去 ) の場面です。

むかしの   ぼく。

だっこして   もらっている    ぼく。

サンタさんの プレゼント ( よるくまです) をもらっている   ぼくです。

絵本の絵は、

セピア色の   思い出写真の よう。

「 絵 」 と 「 文 」の    複雑な構成 ですが、

イメージは    よどみなく     流れていきます。

    ( でも、  この場面の構成は、 子どもには   むずかしいかな? )

            ・・・

そして、

ママのことば。

あったかい おふとんにくるまって ゆっくり めをとじてごらん。・・・もう  しんぱい  なんか  しないでね 。おやすみ メリークリスマス。

        ・・・

文章は、 ここで おしまい。

さいごの   絵に、

ぼくの頭を   なでている手、

プレゼントを    置く手が    描かれています。

だれの   手 ?

おとうさんの手の ように みえます。

両親に    愛されている 「 ぼく 」  なのです。
・・・

現実 と 想像、

現在 と 過去(回想) が

一体となった世界。

現実 と 非現実の あわいに 成り立つ ファンタジーです。

絵と文が、 たくみに構成されています。

構成は 複雑ですが、

筋はわかりやすい 一本道。

3歳くらいから、楽しめる のではないでしょうか。

       ・・・

※『 よるくま クリスマスのまえのよる 』  酒井駒子作   白泉社   2000年

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