『ワニのクロッカスなにができる？』－自分しかできないこと

スイートピーさんの農場の　ワニのクロッカスは、自分しかできないことを　見つけました。

スイートピーさんの　農場は、

うま、うし、ひつじ、にわとりたち、動物の楽園です

ワニのクロッカスも

一日中、しあわせな気持ちで　草のうえで　寝ていました

あるとき、

いぬの　ココが、クロッカスに　言いました。

ぼくが　吠えれば、どろぼうたちが　近よれない

　　「ぼくは、だいじなことをしてるんだ・・・きみは？」

　　「はしったり、ほえたりできないよ」

ひつじの　ウーリィは、

毛が　セーターやマフラーになるの

あたしは、だいじなことをしてるのと、言います
　　　

　　　　　
　うしは　牛乳を　あげられる

　うまは　馬車を　ひっぱれる

　おんどりは　みんなを　起こすことができる

　めんどりは　たまごを　うめる

　ねこは　サクランボゃナシをねらう　りすを　おいはらえる

みんなを　羨む　クロッカス

　「ぼくができるのは、のっそのっそと歩き回り　草の中でねるだけ」

スイートピーさんが、農場に　大きな池を　つくりました

最初に　飛び込んだのは？

クロッカスです

　バシャバシャ

　ビュンビュン　

　泳ぎました。

　泳ぐこと、潜ることは、クロッカスが　一番です

そして、クロッカスにしか　できないことが　見つかりました。

それは・・・

池で　くらす　がちょうや　あひる

水を　飲みにくる　ニワトリたちを

きつねや　ワシから　まもることです

おんどりの　トランペットが　言いました

　「いったとおりだろ？・・・

　だれだって、じぶんしか　できないことが　あるってね」

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「自分にできることって、なんだろう？」と考えるクロッカス。目の表情が豊か、動きが豊か、会話をしているすがたがおもしろい。また、デュボアザンのどうぶつたちの絵が、いろいろなことを語ります。

ワニのクロッカスは、池で自分ができることを見つけました。おんどりのトランペットの言うように、人の個性は、「十人十色」です。それぞれが、個性やよいところををもっています。ワニのクロッカスのように、自分のできることを見つけようとする姿勢が大切です。

クロッカスは、がちょう、あひる、ニワトリたちを護るたいせつな役割を見つけました。

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※『ワニのクロッカスなにができる？』　ロジャー・デュボアザン作　こみやゆう訳　好学社　2023年　　（2025/10/20）