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プロコフィエフ「ピーターとおおかみ」の絵本です。
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ある朝、
ピーターが、草原へ出ていくと、
小鳥がピーターに声をかけます。
「ピョッ ピョッ ピロリロリロ・・・おはよう ピーター!」
あひるが出てきました。
「おいけで ゆっくり およげるぞ ガア ガア ガア」
「きみ どべないの?」と、小鳥はあひるに言いました。
「でも、およぎは うまいんだ」と、あひるが答えました。
「飛べないなんて へんな鳥!」
「泳げないなんて へんな鳥だよ!」
猫が、
小鳥をねらって忍び足。
「あぶない」とピーターが叫びます。
小鳥は木の上に逃げました。
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おじいさんがやって来ました。
「ピーター、ここは おおかみがでる。・・・あぶない あぶない・・」
「ぼく、おおかみなんか こわくないのになあ」
・・・
おおかみが、
森から出てきました。
おおかみは、ぱくりとあひるを飲み込んでしまいました。
「ああ、うまかった。ここには猫と小鳥もいたはずだが・・・」
おおかみは、小鳥に気がついて、木の下をぐるぐる回って言いました。
「うまそうな ごちそうなんだがな・・・」
ピーターは、
2匹を助けるため、長い綱をもち木によじ登りました。
「小鳥さん、おおかみの頭の上を ぐるぐる飛んでおくれ」
小鳥は上手に飛びました。
小鳥をおいかけて、おおかみもぐるぐる回ります。
おおかみは、目がまわってしまいました。
「うまい!」
ピーターが、木の上から綱を下ろし、おおかみのしっぽを捕まえました。木にしっかり縛りつけました。
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鉄砲の音がとどろき、狩人もやってきます。
ピーターを先頭に、みんなはおおかみを動物園へ連れて行きました。
小鳥、猫、おじいさんもついていきます。
あひるは? おおかみのおなかの中で、ちゃんと鳴いています。
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プロコフィエフの子どものための音楽 「ピーターとおおかみ」は、役にふさわしい楽器が使われています。 ピーターはバイオリンなどの弦楽器、小鳥はフルート、猫はクラリネット、アヒルはオーボエ、おじいさんはバスーン、おおかみはホルン、狩人はチィンパニです。
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※『ピーターとおおかみ』 プロコフィエフ作。ハワード絵、小倉朗訳、岩波書店 1975年