ふるはしかずおの絵本ブログ3

『ドードー であえたはずのどうぶつたち』- いまは、どこにもいない

55ドードー、
オーロックス、
ジャイアントモア、
グアッガ、
オオウミガラス、
ニホンオオカミ、
ステラーカイギュウ、
タスマニアンタイガー、
ブルーバック、
リョコウバト
・・・
みんな、
絶滅してしまった どうぶつたち。
「 であえたはずの どうぶつたち 」です。
・・・
ちょっとだけ むかしのこと。
インド洋の 島、
ヨーロッパ大陸の 森、
北大西洋の 海、
日本の 山奥、
アフリカの 草原、

アメリカの 空にいた どうぶつたち。
いきる ために、
つながる いのちを まもってきた どうぶつたち。

だけど いま/せかいの どこを/さがしてみても/ちきゅうを ひっくりかえして/さがしてみても
いないんだ/であえたはずの どうぶつたちが/たしかに そこに いたはずなのに
ぼくたちは であえたはずだったのに

「どうして いなくなったのでしょうか」。
子どもたちは、きっと聞いてくることでしょう。どのように 答えればよいのでしょうか。語り手は、このことを何も語っていません。絶滅の原因は わかりませんが、いのちを つなぐことの大切さや 難しさは、よくわかります。
「わたしたちに できることは 何でしょうか」。
新たな問いが うまれます。小学生に すすめたい絵本です。
今年の夏、話題になったニホンカワウソもそうです。2012年(平成24年)に絶滅種に指定されました。
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エアブラシをつかった倉科昌高さんの絵は、すぎさった時を思いおこさせます。モノトーンの絵ですが、ふかい情感を感じます。また、最後のページに、作者の解説がありました。ニホンオオカミのところを、ぜんぶ引用します。
「むれをつくって ニッポンのやまに すんでいました。たいちょうは やく1メートル。たはたを あらす シカ イノシシ ノウサギなどを おそって たべることから オオカミ(「おおきなくちのかみさま」)といういみ )とよばれるようになりました。 1905ねん ちきゅうから いなくなりました。」(強調は引用者)
・・・
※『ドードー であえたはずのどうぶつたち』 倉科昌高 作・絵、ピエ・ブックス
2004年  (2017/12/01)

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