ふるはしかずおの絵本ブログ3

『ケンカオニ』- 「ケンカも ほどほどが かんじん」

子どものけんかをユーモラスにえがいています。

   

   

のぶちゃんが 

おもちゃ箱に 投げこもうとした ボールが 

とっちんの 背中に ぶつかりました

そのとき、

とっちんの あたまに 

赤い ケンカオニが くっつきました

     

    

とっちんは 

ぬいぐるみを のぶちゃんに 投げつけました

すると

のぶちゃんの あたまに 

青い ケンカオニが とびのりました

    

   

たたかいの 開始です

    

 「のぶちゃんなんか カエルに たべられちゃえ!

 と とっちんが さけぶと・・・

 

庭の 草むらから おおガマが でてきました

   

   

 「こ、こ、こんな カエルなんか 

  ヘビに のまれちゃえ!

  と、のぶちゃんが さけびました

    

洋服ダンスの かげから 

おおきな ヘビが あらわれました

青ケンカオニは おおよろこび

     

    

赤ケンカオニは 負けては たいへんと

のぶちゃんの 髪の毛を ひっぱりました

   

 「ライオンに くわれちゃえ!

  と、のぶちゃんは 言い返しました

    

ガマ、ヘビ、ライオンの おいかけごっこが はじまりました

    

    

つぎは 

クジラ

きょうりゅうの 登場です

きょうりゅうは、いえを ゆっさゆっさと ゆすりはじめました

 

 うひゃあ!

    

 たすけてー!

     

    

空のうえから、ケンカオニの とうさんが

赤ケンカオニと 青ケンカオニを つまみあげました

    

ふたりが いなくなった とたん

とっちんと のぶちゃんは 顔を みあわせ

 

 へへっ

 あはっ

  

 ごめんね

 ぼくも ごめんね

 

  

空のうえでは にひきの ケンカオニが いいました

 

 「ちょいと やりすぎたかな。

  ケンカも ほどほどが かんじん」

          

       

信ちゃんの投げたボールが、まちがって、とっちんの背中にあたったことから始まった、ふたりのケンカ。そのケンカをけしかけているのは、赤と青のケンカオニです。売り言葉に買い言葉。ガマ、ヘビ、ライオン、クジラ、怪獣が現れるところがおもしろい。ケンカをはたから見ればこんな感じ、と読者にみえるように語っています。

      

子どもに、ケンカはなくなりません。おもちゃの取り合い、順番を無視することから、子ども同士のケンカがよくおこります。しかし、お互いを理解しておわる絵本のように、社会性を育む学びの機会にもなります。

             ・・・

※『ケンカオニ』 富安陽子文、西巻茅子絵、福音館書店 2005年  (2026/3/16)

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