ふるはしかずおの絵本ブログ3

『わたしのにわ』-私の空想する庭はこうなるの

おかあさんの庭で お手伝いをはじめた わたし

わたしに じぶんの庭があれば、と空想しはじめます

       

      

わたしの 庭の花は 枯れません。

わたしの 庭の花は 色を かえます。

ピンク、青、みどり、むらさき、

模様までできるんだから。

  

お花をつむと、

あたらしい花が 咲きだします。

かいがらを まくと、かいがらの おはなが 育って、

ジェリービーンズを まくと、

おおきな ジェリービーンズの 木になるの。

 

 

空想は、どんどん ひろがります

 

 庭に 

 ボタン

 傘

 鍵も 生えてきます。

 

 鳥やチョウも きます。

 トマトは ビーチボールくらいに 大きくなります。

       

 

でも、

にんじんは はえてきません

にんじんが 嫌いだから

 

朝顔が 星のように かがやき、

いちごは ランプみたいです。

    

わたしは 貝がらを 庭に うめました

     

        ・・・

わたし夢の庭を実現すると、こうなりましたと言うはなしです。子どもらしい夢と言ってしまえば、そのとおりですが、「ビーチボールくらい」「星のよう」「ランプみたい」と比喩までつかって、自分の庭を自慢するおんなのこです。こうした夢が想像力・創造力の源泉です。また、誰でも、「わたし」のような夢を持っていることでしょう。

    

幼稚園や保育園の子どもたちは、どのような庭を想像・創造するのでしょうか。絵画表現や壁面装飾に応用できそうな絵本です。

   

           ・・・

※『わたしの にわ』 ケビン・ヘンクス作、いしいむつみ訳、BL出版  2011年  (2024/7/27)

SHARE