
パンプキン農場の 女王さまになる めうしのジャスミンの おはなし。
めうしの ジャスミンは、農場で
きれいな 羽飾りのついた、帽子を 見つけました
それは パンプキンさんの ひいおばあちやんの 帽子でした
農場のどうぶつたちは ジャスミンを見て
みんな 大笑いです
パンプキンさんと おくさんと まごむすめのアンは
ジャスミンを見て おおよろこび
「よくにあうこと」
どうぶつたちは、
帽子をかぶった ジャスミンが 気になって 仕方がありません。
いぬの ノイジーが 屋根裏から たくさんの 帽子を もってきました
みんなは、
帽子を かぶりだしました
そんなとき、
めうしの ジャスミンは 帽子を 被らなくなりました
めうしの クローバーは 花飾りの帽子を ふりたてて、いいました
「じぶんだけ ちがうことをしたがる めうしなんて、
めうしの はじさらしわ」
みんなは、ジャスミンを 非難します。
みんな、帽子を ふりおとしました
つぎの日です
ジャスミンが、また 帽子を かぶっているではありませんか
「ほんとに、いやな めうし」
「からかっているよ」
「あの ぼうしを ぬがせましょう」
どうぶつたちが、
「ジャスミンのぼうしを ぬがせろ!」
と 声をそろえて ジャスミンのところに いくと・・・

アンが カメラで ジャスミンを とろうとしています
「みんな、いいところにきたわ・・・
ジャスミンを とりかこんでいるところを とろうっと。
ジャスミンは、この農場の、女王さまだもの」
どうぶつたちは、これを聞いて なんだか たのしくなりました
どうぶつたちは 写真から はみださないように ならびました
「さあ、わらって」
こうして、ジャスミンは パンプキン農場の 女王さまに なったのです
・・・
きれいな帽子をかぶるという、自分のしたいことをする、めうしのジャスミン。周りのどうぶつたちになんと言われようが、帽子をかぶっています。でも、帽子をかぶるジャスミンに対して、農場のどうぶつたちは、みんな、大笑いです。
それでいて、ジャスミンの帽子が気になってしかたがありません。けっきょく、みんな、帽子をかぶりはじめました。でも、ジャスミンがかぶらなくなると、「ほんとに、いやな めうし」「ジャスミンのぼうしを ぬがせろ!」と言う始末です。
ユーモアあふれる絵です。みんなが帽子をかぶりはじめると、帽子をかぶららないジャスミンの絵が、笑えます。あさっての方向を向いて知らん顔。ジャスミンの個性がよくわかる絵です。
・・・
※『めうしのジャスミン』 ロジャー・デュボアザン作・絵、乾佑美子訳 童話館出版 1996年 (2025/10/8)









