ふるはしかずおの絵本ブログ3

『まりーちゃんとおおあめ』- までろん、ありがとう

あひるのまでろんが大活躍です。表紙の絵の真ん中にいます。

   

    

あめです

あめは どんどんふり、あたり いちめん みずびたし

 

   

おばあちゃんを にかいに あげます

  

うま

うし

ぶた

やぎ

ひつじ

うさぎを 

山に つれていきます

  

  

まりーちゃんと かぞくのみんなは にかいに ひなんします

たべもの

みずが ありません

ストーブの たきぎは みずの なかです

みんな、助けがくるのを まっています

     

  

でも、あひるの までろんは すいすいと およいでいます

ふねが 

いっそう きました

ふたりの おとこのひとが のっています

 

 

 があ、があ、があ!

 

 「このあひるは りこうな いぬみたいだ、

  このあひるの あとに ついていこう!」

 

   

までろんの あとを ついてきた ふねが やってきました

まりーちゃんたちは  助かりました

あめが やみました 

おおみずは どんどん へって いきました

きらきらと おひさまが ひかります

洪水は おわりました

    

 

こまっている ひとたちを たすけに いきましょう

と 学校の 先生が いいました。

 

 

まりーちゃんと こどもたちは

おうちを きれいにしようと だいかつやく

つくえも いすも はこびだし

ごしごし ごしごし おおそうじです

 

               ・・・

『まりーちゃんとおおあめ』は、作者の意図することとは違うかもしれませんが、防災教育にも役立てそうな絵本です。大雨、洪水は、私たちの身近にある自然災害です。マリーちゃんと同じように行動することが大切です。あひるの までろんは、洪水のなかをすいすいおよいでいます。あひるだからできることですが、その行動に、ふかい意味を感じました。

    

           ・・・

※『まりーちゃんとおおあめ』 フランソワーズブン・絵 木島始訳 福音館書店 1968年

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