
介護犬チューズデーは
戦争による後遺症(PTSD)で、もとの生活ができなくなってしまったルイスを助けています。ふたりはどんな暮らしをしているのでしょうか?
視点は、ぼく(チューズデー)の一人称視点です。
まいあさ ぼくは ルイスをおこす
ルイスは ぼくの ともだちなんだ
ルイスは ほくを だきしめる
くつと くつしたを もってきてあげる
くすりも わすれちゃだめだよ
ねむるときも そばにいる
ルイスが こわい夢を みないようにね
人が たくさんいたり、
おおきな 音がすると
ルイスは どうしていいか わからなくなる
ぼくは ルイスの 右側に ついて あるく
食堂
コーヒーやさん
びょういんへも いっしょに いく
タクシーだって いっしょに のるよ
トイレにもね
公園には
ぼくの 友だちも いる
いぬじゃない にんげんの 友だちもいる
きょうは
地下鉄に ながく のっている
「ついたよ、チューズデー」
どこ?
ゆうえんち!
たのしいね!
ルイス ありがとう!

まい晩
ルイスは、ていねいに ブラシを かけてくれる
ねむる前に ぼくらは ぎゅっと だきしめあって
キスをして、おいのりをする
天使が みまもって くれますように
・・・
チューズデーは、あらすじに書いたこと以上のことをしています。
巻末にルイスからのメッセージがありました。「私の息づかいや、胸の音を聞きわけることで、パニックの発作がおこりそうかも、チューズデーにはわかります。そして、途方にくれる私の腕に鼻をこすりつけ、ここはどこなのかを思い出させてくれるのです」
訳者の「あとがき」によると、アメリカには2000頭以上の介助犬がいるそうです。日本は介助犬はわずか71頭、盲導犬は1010頭、聴導犬は57頭です。補助犬を必要として待ちのぞむ人は、その何十倍もいます。
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※『ぼくは、チューズデー ~介助犬チューズデーのいちにち~』 ルイス・カルロス・モンタルパン作、ブレット・ウィッター共著、ダン・ディオン写真、おびかゆうこ訳 ほるぷ出版 2015年 (2025/4/11)