
ビリーは とても しんぱいやさんです
寝るとき、いろいろな ことが しんぱいで たまらない
帽子のこと
くつのこと
雲も
雨も
きょだいな とりに さらわれるかも しれないことに
パパも ママも 安心するように なぐさめて くれた
おばあちゃんの 家に 泊まりに いった
心配で ねむれなくなって
おばあちゃんに いった
「そうそう、いいものが あるよ」
おばあちゃんは、「しんぱいひきうけにんぎょう」を もってきてくれた
「まくらの したに いれて おやすみ・・・
ぐっすり ねむれるよ」
ビリーは ぐっすり ねむった
家に かえっても ぐーぐー ねむった
ところが
ビリーは また しんぱいになった
こんどは 「しんぱいにんぎょう」のことが しんぱいになった
つぎの日
ビリーは、「しんぱいひきうけにんぎょう」の ための
「しんぱいひきうけにんぎょう」を たくさん つくった
その晩は
ぜんいんが ぐっすり ねむった

それから
ビリーは あんまり びくびく しなくなった
ビリーの 友だちも もう へいき
ビリーは みんなに
「しんぱいひきうけにんぎょう」を つくって あげたからね
・・・
しんぱいひきうけ人形は「ウォリー・ドール」といい、中央アメリカのグアテマラに、昔から伝わる人形です。初めて知りました。
「おばあちゃんも こどもの ころは、しんぱいばっかり していたものだよ」という、おばあちゃんの言葉は、「しんぱいひきうけ人形」と同じくらい、ビリーを安心させたことでしょう。自分ひとりじゃないんだって。心優しいおばあちゃんです。また、「しんぱいひきうけにんぎょう」のために、「しんぱいひきうけにんぎょう」をつくり、友だちにも作ってあげるビリーも優しい子です。
子どもが寝る時不安になることは、よくあることです。ゾロトウの『かぜはどこにいくの』にもそれが描かれています。
・・・
※『びくびくビリー』 アンソニー・ブラウン作、灰島かり訳、評論社 2006年









