ふるはしかずおの絵本ブログ3

『はろるどのそらのたび』- くれよんで宇宙まで飛んでいく

むらさきの くれよんで 絵を描く はろるど。絵のなかで 大冒険です

 

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真黒で なにも見えない 部屋。

はろるどは、

むらさきの クレヨンで 月をかいた。

  

    

まわりは なにも ない。

きっと 砂漠だ。

喉が かわいた はろるどは、

水が飲める ところを かいた。

そして、つめたい水を のんだ。

   

      

砂漠で できることは、なにがあるだろう?

それは、ロケットを とばすこと。

ロケットで 月へ いってみよう。

   

    

ロケットを かき、エンジンに 点火

  

 ドーン!

 しゅっぱーつ!

 

     

でも、ロケットは、月を おおきくそれ 

たかく たかく 飛んでいく。

星、わくせい、彗星、空飛ぶ円盤を かき、

はろるどは、

ロケットを 火星に 着陸させた。

  

     

火星には、火星人が すんでいるはずだ。

はろるどは、火星人を かきはじめた。

はろるどが 描いた 火星人は・・・

それは とっても こわいやつ!

    

  

自分で描いた 火星人に、怖ろしくなって、

はろるど はしって にげだした。

   

でも、

火星人が 地球を おそわないように

空飛ぶ円盤の すみっこに ひびを いれてやった。

    

はろるどは、流れ星に のって 地球に とうちゃく。

お日さまが のぼる じかんだった。

   

     

家には、

オートミールのはいった おさらが あった。

あたたかい あさごはんは だいすき。

   

 いただきまーす

      

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むらさきのくれよんで、空想の世界を描くはろるど。宇宙への冒険です。センダックの『かいじゅうたちのいるところ』のマックスと同じように、はろるど(子ども)の空想の世界を描いたものです。「行って帰るおはなし」です。また、この世界では、はろるどは、現実世界の制約をこえて、何でもできる万能の力をもっています。

           

はろるど(子ども)にとって、現実と非現実は一如の世界です。

      

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※『はろるどのそらのたび』 クロケット・ジョンソン作、小宮由訳 出版ワークス 2021年  (2025/2/4)

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