テーブルを 囲む 家族、
みんな、見ている世界が 違っています。
ぼくは 色覚異常。
ぼくの 見ている世界は、紫がかった 世界です。
ぼくは、疑問をもちました。
みんなは、まわりがどのように 見えているんだろう!
ねえさんの イレネは、生きものが 好きだから、
お肉も お魚も 食べない。
(だから、肉を食べるぼくたちが 原始人に見える)
弟は ちいさいから、なんでも 大きく 見える。
(絵は、ものが大きく描かれています)
科学者の ママ
ゲーム好きの パパ
(絵の中の みんな、ゲームの人物のようです)
いとこのルーカスは 恐竜好き
犬の オレオ
(犬のオレオにとって関心のあるのはテーブルの上の肉と魚です)
画家の マルタおばさん
物知りの カルメロおじさんは、おしゃべり好き
パコおじさんは、音楽家。
「音も目に見える」が 口ぐせ。
フーリアおばあさんの 見ている世界は
すこし ぼやけている。
ラモンおじいちやんは おおむかしの人なんだけど・・・
いまは、3Dのメガネをかけて テレビを 見ている。
わっ、大きなハエだ。
ねえねえ、なに見てる?
人はみんな、まわりの世界を
自分の「メガネ」をかけて 見ているんだ
見ているものが その人の現実で、
それは ほかの人とはちがう。
人それぞれなんだな。
・・・
ぼくは、人それぞれの見方で世界を見ているんだな、と気がつきました。いろいろな見方があることを教えてくれます。それは多様性を認めることにつながります。
絵は、それぞれの人物が見ている世界を描いています。画家のマルタおばさんの見ている世界は、ピカソの絵画のようです。また、ラモンおじいちやんの見ている世界は、モノトーンで描かれています。人物たちの着ているものは、すこしオールドファッションです。
・・・
※『ねえねえ、なに見てる?』 ビクター・ベルモント絵・文、金原瑞人訳 河出書房新社 2024年 (2024/12/30)