ふるはしかずおの絵本ブログ3

『せかいでさいしょのポテトチップス』-「かんぺきだ!」

ポテトチップス誕生の秘密です。

   

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ジョージ・クラムさんは 料理が 大好き。

クラムのレストラン」を はじめました。

いつも お客さんで いっぱいです。

     

    

あるとき、

ポテトだけを 注文する

フィルバートという名のお客さんが やってきました。


クラムさんは、腕によりをかけた ポテト料理をだしますが・・・

 

 「ぶあつすぎる

    

お皿を つきかえしました。

   

クラムさんは、薄くきったフライド・ポテトを つくりました。

 

 「まだぶあつい

    

お皿を つきかえしました。

三回目も「まだまだ、ぶあつい」と満足しません。

   

   

クラムさんは、いたずら気分が おこりました。

向こうが 透けそうなくらい 薄くスライスして、

フライパンに ラードを たっぷり入れ、

カリカリになるまで 揚げて

これでもかと 塩を かけた。

 

フォークで ポテトをさすと

 

  パリン!

   

ゆびで 半分にわると

 

  パクン!

    

  かんぺきだ!

      

フィルバートは、パクパク、ムシャムシャ

あっという間に お皿は から。

     

     

クラムさんは、クラムのパリパリ・ポテトと呼んで

みんなに 食べてもらうことに しました。

 

 そう、ポテトチップス!

 

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ポテトチップス誕生のものがたりです。

アフリカ系アメリカ人を父に持つ、ジョージ・クラム(1825年頃1914年)は、ユーモアの持ち主でした。お客さんを笑わそうと、おかしなメニューを書いていたことが本文にあります。「本日のスペシャル サッサラスのスカンク・シチュー、フクロネズミ・ピクルスのパンケーキ・・・」

      

巻末の「著者のことば」に、ポテトチップスについて歴史的な背景が説明されています。

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※『せかいでさいしょのポテトチップス』 アン・ルノー文、フェリシタ・サラ絵、千葉茂樹訳、BL出版  2018年

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