
4歳の男の子、ウィリー・ホワイトくんが 主人公です。
でも、ウィリーくんは、「ごめんなさい」が 言えません。
ドアで、人を 押しのけても、
足を ふんづけて しまっても、
おおきな声で みんなを びっくり させても
牛乳を こぼしても・・・
ウィリーくんは、「ごめんなさい」が 言えません。
ウィリーくんの まわりの 人たちは
やさしく、しんせつで、礼儀ただしい 人ばかりなのに。
ある日、
おまわりさんに 助けてもらった お礼を 言わないでいると、
おまわりさんが ウィリーくんに いいました。
「ウィリーくん。きみは『ごめんなさい』が いえるかな?
『ごめんなさい』って いうと、あいては『だいじょうぶたよ』って
いってくれて、おたがい いいきもちに なれるんだよ」
そこで、
ウィリーくんは、
「だいじょうぶたよ」と 言ってもらいたくで、
「ごめんなさい」を 言ってみることに しました。
ちょうちょ
コガネムシ
金魚鉢の きんぎょ
ねこ
いぬ
かえるにも 言ってみました。
でも、「だいじょうぶたよ」って、
誰も言ってくれない。
ウィリーくんは、町のひとたちに 言ってみました。

すると、みんな 笑顔で こたえてくれました。
「だいじょうぶたよ、ウィリーくん!」
ウィリーくんは、人を 思いやったりすることが、
とっても 楽しくなりました。
いまでは、
ウィリーくんは、とっても いい子。
だって、いつでも
「ごめんなさい」と「だいじょうぶだよ」が 言えるんですからね!
・・・
すこし道徳的かもしれませんが、ウィリーくんの成長物語です。「ごめんなさい」と「だいじょうぶだよ」が言えることはとても大切です。これらの言葉を言うには、態度がともないます。
ウィリーくんは言い方が分からなかったのかもしれません。おまわりさんが言ってくれたように、人間関係をよくする言葉として、あいさつはとても大切です。素直なウィリーくんです。
・・・
※『ごめんなさい! だいじょうぶ!』 ルイス・スロボドキン作、こみやゆう訳、出版ワークス 2020年