
まど・みちおさんの詩は、タイトルにあるように、うたです。
読んでいるうちに、歌いだしたくなるような、詩です。
くいしんぼさんは
どこに いる
ここに いるよ
あんぐり あんぐり
そこにも いるよ
むしゃむしゃ むしゃむしゃ
あそこにも ほうら
ぱっくり ぱくり
せかいじゅうが
くいしんぼさんだ
あんぐり
もしゃもしゃ
ぱっくり
ぱっくり
くいしんぼさんは
がんばりやさんだ
ほうら ここで
たったか たったか
そこにも ほうら
よいしよ よいしょ
あんな とこでも
ぴょんとん ぴょんとん
せかいじゅうが
がんばりやさんだ
たったか
よいしょこ
ぴょんとん
ぴょんとん
がんばりやさんは
ねぼすけさん(歌の3番)
わらいんぼさんだ(4番)
詩のおわりは?
せかいじゅうが
わらいんぼさんだ
げらげら
わっはは
えっへっへ

それで はなも
おひさまも
あっはっ はっは
おっほっ ほっほ
・・・
シンプルですが美しいかたちの詩です。詩は子どもたちの笑顔でおわります。子どもたちの笑顔に呼応するように、花も太陽も笑っています。子どもの笑顔を見ることは、だれもが感動することです。子どもの笑顔は、周囲を明るくします。しあわせな気持ちになります。
馬場のぼるさんの絵(上の絵)は、笑い顔の子どもを大勢描いて、子どもたちの喜びを伝えています。
・・・
※『くいしんぼさんのうた』 まど・みちお詩、馬場のぼる絵、童心社 2004年