ふるはしかずおの絵本ブログ3

『きかんしゃが とおるよ』- たくさんの動物も登場します

ぽーっ!

汽笛が なって、

機関車が 出発します。

 

 しゅっしゅっ ぽっぽっ しゅっしゅっ ぽっぽっ

 しゅっしゅっ 

 ぽっぽっ 

 しゅっしゅっ  

 ぽっぽ   

 しゅっしゅっ 

 ぽっぽ 

   

   

いろいろな動物たちが 線路を わたろうとします。

 

ミャーオ!

ワン、ワン!

モーゥ!

ぴょんねぴょん(うさぎ)

ブヒ、ブヒ、ブヒ(ぶた)

ぶるん、ぶるん、ぶるん(自動車)

    

くるまさん、きかんしゃが とおるよ。とまって まっててね。

     

  しゅっしゅっ ぽっぽっ しゅっしゅっ ぽっぽっ しゅっしゅっ ぽっぽっ

  しゅっしゅっ ぽっぽっ しゅっしゅっ ぽっぽっ しゅっしゅっ ぽっぽっ

  しゅっしゅっ ぽっぽっ 

 

 

あっ、はねばしが あがってる!

はねばしが おりたさあ、しゅっぱつ

 

 ぼーっ!

   しゅっしゅっ ぽっぽっ しゅっしゅっ ぽっぽっ

       しゅっしゅっ 

          ぽっぽっ 

             しゅっしゅっ 

                 ぽっぽっ

      

ぶーん、ぶーん(はち)

いこう、いこう! わーい! (子どもたち)

    

      

チュー、チュー、チュー

     

 ねずみさん、わたっちゃだめ、きかんしゃが とおるよ。

  

ちいさな くろい きかんしゃは

ひたはしる。

ねえ、いかないで!

・・・でも きかんしゃは

どんどん どんどん はしりつづけて

 

どこまでも どこまでも はしっていく。

    

       ・・・

「しゅっしゅっ ぽっぽっ しゅっしゅっ ぽっぽっ」の機関車の音を、ぜんぶは紹介しきれませんでしたが、どの場面でも、その音が響いています。繰り返しの表現が、リズムと安定感を与えています。ゴールデン・マクドナルド(マーガレット・W・ブラウン)の形式的に美しい形の文章がつづきます。

     

さいごに、機関車は、遠くに走り去って いきました。語り手は、「ねえ、いかないで!」と自分の気持ちを語っています。読者の子どもたちも、「どこに いくのかな」と感じているでしょう。ストーリーはシンプルです。とても適切な場面での、語り手のおはなしへの参加です。

       ・・・

きかんしゃが とおるよ』 ゴールデン・マクドナルド作、レナード・ワイスガード絵、こみやゆう訳、長崎出版 2012年  (2024/8/30)

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