ふるはしかずおの絵本ブログ3

『おやすみまくら』- わたしの まくらが いちばんね

日本の「おやすみなさい」の絵本です。

    

おやすみしたくない 

こねんこさん

だって きょうが おわっちゃうから

   

   

あひるが やってきました

  

 「わたしを まくらに どうでしょう

   

 うわあ ふわふわ やわらかい 

 こねんこは すぐ ゆめの なか

   

    

森の いりぐちで きのこに あいました

 

 「よろしかったら まくらに どうぞ

   

 うわあ ふくふく いい きもち  

 こねんこは すぐ ゆめの なか

  

  

つぎは パン屋さん

しょくぱんが いいます。

「こんな まくらは どうですか」

うわあ ふっくら あったかい

こねんこは すぐ ゆめの なか

 

  

ゆめの なかで 

空の にゅうどうぐもも

海の くらげさんも 

大草原の ひつじさんも

みんな 「いい まくらよ」と いいました

  

うわあ もこもこ やさしそう

ひつじを まくらに しようとしたら・・・

ひつじが

にひき

さんびき

よんひき

ごひき・・・

みんな、「わたしの ほうが もこもこよ」と言いはじめました。

     

   

 「けんかは やめてー!

  

    

あれあれ

ここは こねんこの おうち

いつもの やさしい まくらさん

 

 「やあ おかえり たくさん たくさん ゆめを みたね

  どうぞ ゆっくり おやすみなさい」

    

 わたしの まくらが いちばんね

      

     

全然眠りたくないこねこのこねんこさん。今日が終わってしまうのが、いやなのです。もっと遊びたいのです。なかなか眠りにつけません。子どもも同じです。「わたしをまくらにどうでしょう?」と夢のなかでたくさんのまくらと出会いましたが、結局、自分のいつものまくらがいちばんでした。子どもたちも、ねんねこさんといっしょに、自分のまくらでねむりましょう。

すてきな「おやすみなさい」の絵本として読みました。

          ・・・

※『おやすみまくら』 斎藤倫 うきまる文、牧野千穂絵、小学館 2023年

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