
ぶんぶんこちゃんは はえ(蝿)の おんなの子です。
おなかが きらーり ひかってる。
ぶんぶんこちゃんは
お誕生日の お茶会に みんなを ご招待
やってきたのは
ごきぶり
ちいさい虫たち
のみ
みつばちの おばあちゃん
そこへ
とつぜん
わるものの くもが あらわれて、
ぶんぶんこちゃんを つかまえ、たべようとする!
「みんな、たすけてよー!
みすてたり しないでよ!」
虫たちは みんな にげてしまった
そのとき、かわいい かの ぼうやが 飛んできた
「わるい やつは どこだ?
ぼく、こわくないぞ!」
さっと サーベルを とりだすと
くもの くびを きりおとした
そして
かの ぼうやは いった
「ぼくは あなたと けっこんしたいのです!」

ほたるたちは、あかりを ともし、
むかでは 楽隊を よんできます
どん! どん! どん! どん!
タラ・ラ、タラ・ラ
ぴょん ぴょん ぴょん
みんな おどりだす
みんな ようきに はしゃいでる
はえの ぶんぶんこちゃんは
じょうきげん
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ミュージカル仕立ての劇にできそうな絵本です。
登場人物は、はえのぶんぶんこちゃん、ごきぶりたち、のみ、みつばちのおばあちゃん、びじんのちょうちょさん、わるものぐも、きりぎりす、かのぼうや、ほたるたち、むかでさん、ブーツをはいたなんきんむし、うじむし、ぼうふら、かねもち・かぶとむし、ちょうちょ、あり、ぶよです。ちいさな虫とおおきな虫もいます。
最後は、結婚を祝う虫たちの踊りの見せ場で、大団円です。
ですが、劇にするとき、ごきぶり、のみ、なんきんむし、うじむし、ぼうふら、ぶよなどは、なりたくない人物です。絵本を尊重しないわけではありませんが、ごめんなさい、これらの役は省きます。
画家のマイ・ミトゥーリチのあとがきによると、ロシアの子どもたちが大好きな話でそうです。『2歳から5歳まで』で著名の、ロシアの詩人・児童文学者、コルネイ・チュコフスキー(1882-1969)の作品です。
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※『おしゃべり はえの子 ぶんぶんこちゃん』 コルネイ・チュコフスキー作、マイ・ミトゥーリチ絵、佐伯靖子訳、新読書者 1992年