ふるはしかずおの絵本ブログ3

『うそつきのつき』- 子どもはダジャレをたのしむ

ダジャレの絵本です。

 

 

おじさんは、何があっても わらいません。

 

 ニワトリが 

 二わ トリをかっていても

 

 

おじさんは、わらいません。

  

 カメが

 かめ(甕)を かめないでいて

  

 

このおじさんは ねらいません。

 

 イタチが

 としを はたちといっても

    

   

    

 ラクダが、

 たびは らくだといっても

    

 き(木)になる キリンを

 き(気)になる キリンがいても ・・・

  

 ヤマアラシが

 やまあらしに ふきとばされていても

      

     

おじさんは、ひとりで わらいます。

    

 「ぼくのしょうたいは・・・うそつき」

    

     ・・・

ピアスをしたイタチが言いました。「わたし、はたち(二十歳)よ」。ラクダが「楽だ」と言っているのは、動く歩道に乗っているからです。ビラミットには車がついています。かめは、カメラで写真を撮っています。これらは、絵で表現されています。

     

山嵐に吹きとばされる「ヤマアラシ」。「ヤマアラシ」は、サル、タマゴの場面でも 隅に描かれています。空を飛んでいたヤマアラシは、無事に着地できました。言葉と絵がタッグを組んだナンセンスなダジャレの世界です。

   

「くだらない」と言わないで、同音異義語の多い日本語の楽しさを体験してください。子どもは、もうダジャレをたのしむまで成長しました。

     

     ・・・

※『うそつきのつき』内田麟太郎作、荒井良二絵、文溪堂 1996年  (2024 / 7/12)

SHARE